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今夜の番組チェック

 今まさに明けようとしている世界の美しさを知っているかい?僕は最近この美しさを知ったばかりだ。

 明け方の寒さに身を震わせて起きてしまった朝は途方にくれていた。まだ外は暗くて誰も起きていない。毎日の仕事で疲れ果てている父さんや母さんは尚の事、牛乳配達の小父さんも、新聞配達のお兄さんも、朝一番に犬を連れてジョギングする笠原さんもいない。何時の間にか布団を蹴っ飛ばしていて、凍えた僕は慌てて布団を掻き寄せた。僕の体から離れてしまった布団のシーツはひんやりと冷たく骨の髄まで凍えそうだ。それまでは半分寝ぼけていたというのに、その冷たさでもう僕の体にこびりついていた気怠さは吹き飛んでしまっていた。

 それでもしばらくは布団を被って天井を見詰めていた。冷たい夜気に透き通った空気を間に置いて眺める天井はいつもよりも間近に見えた。僕の寝相はあまりよくない。枕は何時の間にかなくなっているし、酷い時には足と頭が入れ代わってしまって眠っていた事もある。だから改めて枕を頭の後に入れると世界はいつもよりも新鮮な世界を広げてくれる。だが改まった新鮮な驚きという奴はあまり眠気を誘わないもので、冷えた空気とともにますます僕の頭をはっきりと目覚めさせていくようだ。

 頭の向きを変えて時計を見る。まだまだ学校に行くには早すぎる。宿題は全部やってしまったし・・・、そういえば竪笛のテストが今日はあったっけ。でも皆が眠ってしまっているというのに喧しい音など立てられない。起きている時でも煩いと怒鳴ってくる姉さんがいるのだから、これは諦めなければならない。

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